吐き気がするほどトゥデイチェックだぜ

家賃を払わないでいたら家を出ていけと言われたので家賃を現金手渡しで払ってきた僕は、病気の祖父に会うため鹿児島に行こうとチケットを買った。そこまではよかったのだ。

 

出発日朝、無事に成田空港到着。道にも迷わず電車も遅れずスムーズだった。

成田空港なんてそうそう来る場所でもないので、滑走路を眺めたりして風が気持ちいいななんて思いながら、僕が搭乗するジェットスターを探した。

 

ないのだ。ジェットスターが、どこにも。

会社名が変わったのかしらん。

成田空港のお姉さんに聞いてみると、お姉さんは聞き返してきた。

 

"羽田空港発でよろしいですか?"


背筋が凍った。でも大きめの声が出た。
ここは成田空港ではない。羽田空港だ。ジェットスターもジェットコースターもない。


通行人には笑われるし、Twitterで『羽田 成田 間違えた』で検索したらおそらく僕のことであろう呟きが2件ヒットした。

お姉さんも、お前ウソやろ…、みたいな顔でこちらを見てきたが、ウソではない。


その日にどうしても破れない約束(かの女との約束は破ったことがない)があったので当日チケットを探す。どこも同じように高い!片道4万!あああああ!
どうせどこも同じならとANAに搭乗。VIPと書いてアホである。


そんなこんなドッタンバッタンで鹿児島に到着。飛行機酔いでもう動けない。動けないがバスに乗る。もっと酔う。目的地に着く。約束していた女性と会う。ああ会いたかった、いつ振りだろうか、感動の再会、それにも勝る乗り物酔い。まともに会話できず、僕は即刻死ぬべきだと思った(いや、死に損なった)。

けれど死にそうなのは祖父である。不謹慎極まりない孫は祖父のもとへ着く前に死にそうだ。何か、どれかのバチが当たったのだろう。

奇跡的に(金銭面で祖母様に救われて)祖父の家に着く。4日間ほどここで寝泊まりする。

 

この続き、祖父の家での生活、東京に帰ってくるまでのことは、カフェイン中毒がおさまったら書く。