コーヒー飲むな!メシ食え!

タリーズコーヒーのボトル缶を飲み過ぎると手が震えてブログも書けん。

それにしてもタリーズコーヒーのボトル缶は美味しいなぁ。


前回の続き。鹿児島。祖父の家。


祖父は鹿児島県でも特に田舎の霧島市でも最も田舎の牧園町そのさらにハイパー山奥でひとり陶芸工房を営んでいる。だから客もあまり来ないが、好きなようにやっている。いや、やっていた。


くも膜下出血で倒れたのだ。今は近所の病院に入院している。

口も聞けず、身体もまともに動かない。


ちなみに暗い話をするつもりはない。言っておきたいことは、祖父が陶芸家であり、俳人、詩人であるということだ。


こんな山奥でたった一人(祖母とは別居、不仲ではない)、何十年間も黙々と、粘土をこね、句を詠んできた。なので僕とは文学や芸術の話で盛り上がる。
そして祖父の書斎や作業場を初めてまじまじと見て驚いた。
大岡信岡本太郎ジョアンミロ、パウルクレー、石川啄木、フランス詩人…僕はたまらなくなって、祖父が何者なのか知りたくなった。でも今の祖父は会話ができる状態ではない。

なので作業場にこもることにした。詩を書く以外には特に何をしたわけでもないが、薪を焚いて寒さを凌いでいたので一酸化炭素中毒になりかけた。いやたぶん、なった。

こんな平和な場所でさえ死にかけるのだから何かに憑かれているのかもしれない。

それでもそんな感じで4日間そこで生活した。祖父との面会、言葉にもなりきっていない言葉をどう聞き取ったか、説明するのは野暮ったいが、僕は嬉しかったし、祖父ははやく元気になって溜まりに溜まっているものを形にするべきだ。

お互い死んでも死にきれない。
(ちなみに、最終日の面会は、家族や看護婦さんにお願いして二人きりで1時間ほど過ごした。ちなみにちなみに、その後は家族の誰とも会わずに、看護婦さんにコッソリ挨拶して、今に至る)

 


そして東京に帰る前に、1日だけ、やはり初日に会った女性とは会いたかったので、会った。まぁ、会っただけだが(やはり死に損なうのだ)。


ここに書かなかったことについては、書きたくない、もしくは書きたくても書けない、何かしら事情があるのだろうな。ありますな。

 


帰りはジェットコースターだった。ジェットコースターに限った話ではないが、飛行機とは偉いもので、成田着と書かれていれば大抵は成田に着くのだ。無事飛行機酔いした僕は、友達に悪い冗談を言われたのも相成って、空港のベンチで一夜明かした。泣いたかも知れない。タルホイナガキ『天体嗜好症』を読みながら。